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ただ君の幸せを‥‥。

プロローグ



あの頃の俺達は、確かに幸せだったよな。


俺達は毎日、放課後には寄り道をして、お前が好きだったパフェを何度も食べに行ったけ‥‥‥。

俺は甘いものが苦手だって言ってるのに、それでも最後には、いつもお前に押し切られてしまったよな。

ずっと言わなかったけどさ、甘いものは苦手でも、それを幸せそうに食べてるお前を見るのは 好きだったんだよ。


結構何でも、叶えられる範囲で お前の願いは聞き入れてきたつもりだけど、一つだけ‥‥‥叶えてやれなかったことがあったな。

今となっては‥‥、すごく 後悔してるよ。
お前の願いを聞いてやれなかったことを‥‥‥。

でも 本当にゴメン。カメラだけは、どうしてもダメだったんだ。
小さい頃から本当に苦手だったんだ。

でも、あの時に写真を撮っていれば‥‥‥、お前は俺を思い出してくれただろうか‥‥?


今でも あの頃の夢を見るんだ。
俺達があの海の見える公園で、笑い合っている夢を‥‥‥。

もう、戻りはしない時間だってことは分かってる。

君が好きだから‥‥‥、君だけを愛し続けるから‥‥‥。


だからこそ 願うんだ。ただ君の幸せを‥‥‥。


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