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〜 喫茶店にて 〜
『ただ君の幸せを‥‥。』より 羽田 留美


「アレ?和樹君だ。何してるんだろ?」

喫茶店で友達と一緒にお茶をしていた。ちょうど友達がお手洗いに行っていて、暇だなぁと思いながら窓の 外を眺めていたときの出来事だった。

「ごめんごめん。ってアレ?どうしたの?」
「えっ?ああ、あそこにいるのって 和樹君だよね?」
「ん〜?あ〜そうだね〜。何してんだろ?」

戻ってきた友達が目の前の席につき、私同様窓の外に見える和樹君に視線を送る。

「何か、大量の荷物抱えてるよね」
「うん。買い物帰りかな?」
「にしても、やたら量多くない?しかもアレって、あの有名なチョコレート専門店の袋じゃない?」
「あ〜本当だ。いいなぁ。買ったのかな?」
「いやいや、この辺に店無かったでしょ。そういえば、くじか何かの景品に あのチョコレートあった気がす るなぁ」
「え!?じゃあ、和樹君 くじ当たったってこと!?いいなぁ〜」
「あっ!!思い出した!!私も多分そこのくじの券持ってるよ。今から、引きに行こっか」
「ホントに?行こう、行こう!!」

はしゃぎながら喫茶店を出て行く私と友達。はしゃぐ私達とは正反対に その時、和樹君が内心途方に暮れて たことなんて私には分かるはずもなかった。


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